建築士試験講座の料金相場と選び方、安くする方法

資格講座

建築士になりたいけど、自力じゃ建築士試験を突破できない。

そうお悩みの方は、資格スクール・予備校を活用して勉強してみてはいかがでしょうか。

今回の記事では、建築士とは何か、建築士試験講座の料金相場・選び方・安くする方法を紹介していきます。

暮らし研究所代表:神村さゆり様

住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所で約300棟の新築設計実績。女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。セミナー講演受講者延べ5000人以上。各種資格取得者1000人以上。メディア掲載多数。

◆公式サイト:https://yu3.jp/
◆監修著書:子どもが多いお家でもできるスッキリ! 整理術

建築士とは

建築士とは、建築士法に於いて

”建築物に関し、設計、工事監理その他の業務を行う者をいう”

と定められています。

つまり、建築物の設計や工事管理を行うには、建築士であることが条件となります。
※建築士の仕事をより詳しく知りたい方は東京都建築士事務所協会を参照のこと。

建築士には、1級建築士・2級建築士・木造建築士があり、構造、規模、用途に応じて扱える建物が変わります。また、受験資格もあるので、受験するにあたっては資格条件が満たされているかを確認する必要があります。

すべての建築物の設計ができる1級建築士になると、建築系の会社などから引く手あまたとなり、求人に困ることはないでしょう。また、独立して建築事務所を構えることもできます。

1級建築士の平均年収は650万円程度とされています。普通のサラリーマンよりも稼げる金額ですね。

建築士試験講座の料金相場:98,000円~1,150,000円

以下では、具体的な資格予備校・スクールを紹介しながら、建築士試験対策講座の料金相場を紹介していきます。一番安いスクール(スタディング)で98,000円、1番高い予備校では1,150,000円と料金設定の幅が非常に大きいのが特徴です。

TACの建築士試験講座の料金相場:220,000円~380,000円

TACの建築士試験講座の料金は、1級建築士の本科生コースなら350,000円~380,000円、二級建築士の本科生コースですと220,000円~280,000円となります。
TACの建築士試験講座の料金
TACの公式サイトより講座料金抜粋)

TACは全国各地に教室を構えている大手資格予備校です。教室があるので、教室で直接指導を受けることができます。

1級建築士試験だけでなく2級建築士試験の指導もしているのが特徴です。学習のレベルに応じたコースを選ぶことができるので、自身の能力に合わせて学んでいくことができます。

講義に合わせて中間テストや模擬試験を受けることができ、インプットとアウトプットをバランスよく混ぜて学習することができます。

日建学院の建築士試験講座の料金相場:400,000円~740,000円

日建学院の建築士試験講座の料金は、1級建築士の本科コースで650,000円~740,000円、2級建築士の本科コースで400,000円~590,000円となっています。
日建学院の建築士試験講座の料金
日建学院の公式サイトより料金抜粋)

日建学院は、全国に教室を構えている大手の資格予備校・スクールです。通信講義だけでなく通学しての教室講義も受けることができるのが魅力です。

また、1級建築士・2
級建築士のどちらの学習も受けることができます。

本科コースの料金は高めになっていますが、300,000円の「学科理論Webコース」なども準備されており、自身の好みに合わせてコース選びをすることができます。

繰り返し学ぶことで記憶を定着させる日建学院式の学習サイクルなど、科学的考えに基づいた学習が特徴です。

スタディングの建築士試験講座の料金相場:98,000円

スタディングの建築士試験講座の料金は、98,000円となっています。
スタディングの建築士試験講座の料金
スタディングの公式サイトより料金抜粋)

スタディングは、各種資格試験の講座を通信学習で提供している資格スクールです。徹底したコストカットにより安く受講できるのが魅力です。

スタディングの建築士対策講座は、1級建築士試験に特化したコースのみとなっており、2級建築士の学習は取り扱っていません。

動画講義がついてくるので、難しい部分でも分かりやすく理解することができます。また、Webテキスト・問題集など、IT化が徹底されているので、スマホやタブレットを使ってどこでもいつでも学習することができます。

総合資格学院の建築士試験講座の料金相場:920,000円~1,150,000円

総合資格学院の建築士試験講座の料金は、1級建築士ストレート合格コースで1,150,000円、2級建築士総合セットで920,000円となっています。
総合資格学院の建築士試験講座の料金
総合資格学院の公式サイトより料金抜粋)

資格総合学院は、建築士の他、技士系・建築系の資格を取り扱っている資格スクールです。

1級建築士・2級建築士の双方を取り扱っているのが特徴です。

令和元年の1級建築士の試験では、ストレート合格した人のうち3人に2人が、64%が総合資格学院の受講生です。受講費用は高めではありますが、高い合格率・実績があるのが特徴といえるでしょう。

全日本建築士会の建築士試験講座の料金相場:163,000円~224,000円

全日本建築士会の建築士試験講座の料金は、1級のセットコースで204,000円~224,000円、2級のセットコースで163,000円~173,000円となっています。

全日本建築士会の建築士試験講座の料金
全日本建築士会の公式サイトより料金抜粋)

全日本建築士会は、内閣府が認可している一般社団法人で、公益法人です。

公益法人が提供している講座なので、民間のスクール・予備校と比べると安い価格で受講することができます。

また、元国交省室長が総合監修しているので、試験傾向に沿った的確な指導を受けられます。

動画による通信講座の他、教室に通う通学講座も受講できます。少人数制のクラスとなっており、質のよい講義を受けられるのが特徴です。

ハウジングインテリアカレッジの建築士試験講座の料金相場:99,000円

ハウジングインテリアカレッジの二級建築士通信講座の料金は、99,000円となっています。

ハウジングインテリアカレッジの建築士試験講座の料金
ハウジングインテリアカレッジ公式サイトより料金抜粋)

ハウジングインテリアカレッジは、2級建築士とインテリアコーディネーターの2つの資格に特化した通信講座です。

1級建築士試験についての取り扱いはなく、2級建築士のみとなっている点にご注意ください。また、通信講座のみで、教室に通学してのスクーリング授業は受けることができません。

2級建築士試験に特化しているため、講師陣なども試験対策に精通しています。

2年間のサポート期間があるので、仕事で1年目の受験ができなくなったときにも安心です。

建築士試験講座の料金まとめ

以上、6社のスクール・予備校を紹介してきました。改めて表の形で整理します。

スクール・予備校 料金
TAC 1級本科:350,000円~380,000円

2級本科:220,000円~280,000円

日建学院 1級本科:650,000円~740,000円

2級本科:400,000円~590,000円

スタディング 1級のみ:98,000円
総合資格学院 1級コース:1,150,000円

2級コース:920,000円

全日本建築士会 1級セット:204,000円~224,000円

2級セット:163,000円~173,000円

ハウジングインテリアカレッジ 2級のみ:99,000円

2級建築士と1級建築士とでは、1級建築士の方が料金が高くなる傾向があります。

一番安いのはスタディングで、98,000円。ハウジングインテリアカレッジも並ぶほど安く99,000円となっています。

一番高いのは、総合資格学院の1級コースで1,150,000円となっています。

平均すると20~50万円程度が建築士試験対策講座の料金といえるでしょう。

建築士試験講座の選び方

建築士試験講座には様々な種類があります。多くあるスクール・講座の中からどれを選べばいいのか、ポイントを紹介していきます。

セットで受講する

初めて建築士試験の講座を受けるという初学者の場合、コースをバラバラに選ぶ単科受講よりも、セットで受講する本科受講の方がおすすめです。というのも、単科受講はもうすでに学習をしている人を想定しているからです。初めての方は、総合的な対策を学べるセットコースの方が、スムーズに合格力を養えます。

料金面でもセット受講の方が、単科受講するよりもお得になっています。
資格総合学院のセットコース料金
資格総合学院の公式サイトより、セット受講で大きく割引となっていることがわかるでしょう。)

料金よりも指導の中身で選ぶ

受講する予備校を探す場合、料金ばかりが気になってしまいます。しかし、資格予備校選びで重要なのは、その指導の中身です。

どれくらいの指導歴があるのか、実績はどうなのか。通信講座なのか通学講座なのか。テキストなどの教材はどうなっているのか。これらを公式ホームページ等でチェックするようにしましょう。

合格率も選ぶ際、参考にするべきですが、合格率を発表していない予備校も多いので気を付けましょう。
ハウジングインテリアカレッジの合格率
ハウジングインテリアカレッジの公式サイトより、合格率抜粋)

建築士試験対策を安くする方法

建築士試験対策を安くする方法はあるのでしょうか。以下では、少しでも安く試験対策ができるような方法を紹介していきます。

無料のサービスを活用する

無料のサービスを利用すると、試験対策を安くすることができます。

建築士試験対策で重要なのが、問題を解くアウトプット学習です。そんなアウトプットを無料で受けられるサービスがあります。総合資格学院の「全国オープン模擬試験」です。完全無料ですから利用しない手はありません。

2級は3月と4月、1級は3月・4月・5月に実施されます。会場受験のみならずネット受験もできるので、地方に住んでいても安心です。
総合資格学院の無料模試
資格総合学院の公式サイトより、無料模試の詳細)

通信講座を選ぶ

教室を持っているスクールの場合、通学講座と通信講座とを選ぶことができます。両社の料金設定が同じになっている場合もありますが、大半の予備校では通信講座の方の料金を安く設定しています。

少しでも安くしたい場合、通信講座を選ぶようにしましょう。
全日本建築士会の通信と通学の料金
全日本建築士会のサイトより。通信と通学とで料金が異なることがわかるでしょう。)

教育訓練給付金を利用する

受講料金のうち20%が戻ってくるというお得な制度が、教育訓練給付金です。雇用保険に1年以上加入していることが条件ですので、ほとんどの社会人の方は使うことができる制度です。

非常にお得な制度ですが、対象講座でなければ利用できませんので、講座選びの際に対象となっているかどうかを確認するようにしましょう。わからない場合、電話などで問い合わせましょう。
ハウジングインテリアカレッジの教育訓練給付金
ハウジングインテリアカレッジの公式サイトより。教育訓練給付金の対象となっていることが表示されています。)

当記事監修、一級建築士の神村さゆり様より合格のためのアドバイス

一級建築士 神村さゆり様
一級建築士
神村さゆり様

受験生の皆様にアドバイスさせていただきます。

受験前の一大決心

私は、一級建築士の受験資格を得てから毎年受験を続け、5年目で合格しました。

それまでも独学で過去問をひたすら解くという勉強を続けていました。仲間内では、一級建築士試験は夏の風物詩と言われるほどで、夏になると職場内もピリピリする有様です。

自己採点ではありましたが、一度は合格スレスレまで得点したこともあります。しかし、やはり合格には届かず、毎年の夏の行事がイヤになってきました。

ちょうど仕事も落ち着いてきた頃でしたので、今合格しないと永久に取れないかもしれない、と変に思い詰めて、ここで本腰を入れて受験予備校に通うことにしたのでした。

何事にも授業が最優先

予備校に通ったその年に合格することができました。

会社には、今年は受験予備校に通いますのでご協力をお願いします、と宣言しました。

同時に隣の課の先輩を誘い、一緒に通学することで、より通学しやすい環境を作り上げました。

カミングアウトすることで、平日三日と日曜日の授業を出席することができました。

同僚には通学を会社に内密にしているものもいました。

そうなると、現場が終わらないから授業に間に合わない、という言い訳があり授業も欠席が続きます。案の定、彼は不合格でした。

建築士は難関資格と言われています。

中途半端な勉強では合格は難しいです。けれど努力は必ず報われます。

この一年だけ何よりも勉強を優先し、一年で結果を出せばいいんです。

中には臨月でも頑張って合格を勝ち取った妊婦さんもいます。本気でチャレンジしてください。

基本中の基本をおろそかにしない

予備校に通って、はじめに勉強したのはなんと「算数」。

建築士の試験は、電卓持ち込み不可にもかかわらず、やたらと計算があります。計算は全て電卓に任せきりだった自分が意外と計算ができないことに愕然としました。ヘタすると九九も怪しげでした。

本格的な試験勉強に入る前に、素通りしてしまいそうな本当に必要な基本的な事をしっかりと身に付けられたことは大変ありがたいことでした。予備校がなければ知らずにいたかもしれません。

おすすめの予備校と選び方について

一級建築士 神村さゆり様
一級建築士
神村さゆり様

予備校の選び方についてご紹介させていただきます。

私は、日建学院へ通いました。

他の受験予備校も検討してみましたが、選んだ理由は、会社から家までの途中に学校があったことと、最終的には合格率と授業日数で決めました。

安価で週一のところもありましたが、週一だと独学と変わりないかと感じました。

たしかに授業料は高額でしたが、その投資があったからこそ合格したのだと思っています。

学校の選び方のひとつに場所があります。

通学が困難なところは途中挫折する可能性があります。できれば通勤定期で行ける範囲内が理想です。

そして講座内容ですが、受験当初は自分の得手不得手がはっきりとわからないところがあります。一発合格を目指すのなら、できるできないに関わらず、満遍なく網羅していることを勧めます。

出題範囲が広い建築士試験ですから、どんな小さいことも逃さない気概が必要です。そのためにはやはり授業日数も多いに越したことはないです。

一級建築士 神村さゆり様
一級建築士
神村さゆり様

建築士を目指されている方の参考となれば幸いです。

まとめ

以上、建築士試験対策について様々な説明をしてきました。

建築士試験対策講座の料金相場は、98,000円~1,150,000円と幅が大きくなっているのが特徴です。どこの予備校を選ぶかで料金が大きく異なってきます。

建築士試験対策講座の選び方のコツは、セットで受講するようにする、料金ではなく中身で判断するようにする、などがあります。

建築士試験対策を安くする方法としては、無料のサービスを活用する、通学ではなく通信講座を選ぶ、教育訓練給付金を利用する、などの方法があります。

いかがだったでしょうか。この記事が、建築士試験対策のスクール選びの参考になったのであれば幸いです。