インテリアコーディネーターは、インテリアに関するプロフェッショナルです。インテリアや住宅などに関するさまざまな知識を持ち、家具や照明等をプロデュースする専門職です。
この記事では、インテリアコーディネーター試験の講座を受講しようとしている方向けに、講座の料金相場や費用を安くする方法について解説していきます。

一級建築士・暮らしLabo代表 神村さゆり
資格:一級建築士、一級建築施工管理技士、インテリアコーディネーター、キッチンスペシャリスト、整理収納アドバイザー認定講師、ルームスタイリストプロ、ファイリングデザイナー1級
住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所で約300棟の新築設計実績。女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。セミナー講演受講者延べ5000人以上。各種資格取得者1000人以上。メディア掲載多数。
◆公式サイト:https://yu3.jp/
◆監修著書:子どもが多いお家でもできるスッキリ! 整理術
インテリアコーディネーターの料金
以下では、インテリアコーディネーター試験に関する料金・費用について紹介していきます。受験料や、講座受講のための費用などをご紹介します。
インテリアコーディネーターの講座の料金相場
次に、インテリアコーディネーター試験の講座の料金相場についてまとめて紹介していって、相場を明らかにしていきます。比較的料金が安い講座と、高額になる講座とがあるので注意するようにしましょう。
ユーキャンのインテリアコーディネーター講座の料金相場:59,000円
多様な資格を扱う資格スクールのユーキャンの場合、一括払で59,000円で受講することができます。分割払いの場合、3980円の15回払いで、総計59,700円となります。
(※ユーキャンより料金抜粋)
メインテキスト3冊に加え、写真資料集や問題集、重要ポイント集など、さまざまな教材が送られてきます。10回の添削課題もついてきます。
ユーキャンの場合、紙教材のみで送られてきて学習するタイプで、講義はついてきません。講義付きの講座がいい場合、ユーキャン以外を選ぶようにしましょう。
ハウジングエージェンシーのインテリアコーディネーター講座の料金相場:53,000円
インテリアコーディネーター専門校のハウジングエージェンシーの場合、53,000円で「1次・2次試験コース」を受講することができます。1次コースは40,000円、2次コースは45,000円ですので、1次2次のセットコースを選んだ方がお得となります。
1次対策テキストに加え、2次のプレゼンテーションに対応した教材など、充実した教材がウリの講座です。基本は紙教材での学習ですが、2次試験対策のためのDVDによる映像講義もついてくるのが特徴です。
質問はメールで24時間受け付けており、何回でも質問することができるので、疑問点が出てきても簡単に解消することができます。
さらに、就職サポートも用意されており、合格後の就職活動も有利に進めることができます。
産業能率大学のインテリアコーディネーター講座の料金相場:47,300円
社会人教育に定評のある産業能率大学の場合、47,300円で受講することができます。
(※産業能率大学より料金抜粋)
標準学習期間は7ヶ月ですが、14か月在籍してサポートを受けることができます。添削が7回ついているのも魅力の1つです。
電子書籍版のテキスト「eText」もついているので、スマホなどで出先で簡単に学習することができます。
紙教材が基本の講座のため、講義はついていませんので注意が必要です。
日建学院のインテリアコーディネーター講座の料金相場:330,000円
講義付きの講座を受講したい場合、日建学院がオススメです。日建学院では、「1次本科Webコース」が250,000円、「2次試験対策Webコース」が80,000円、合計330,000円となります。
(※日建学院より料金抜粋)
他の講座と比べると高めの料金設定となっていますが、ポイントを理解しやすい映像講義がついてくるのが特徴です。合格実績に定評のあるHIPSと提携している講義ですので、HIPSの専門講師がポイントを分かりやすく解説してくれます。
テキストで予習し、映像講義で学習し、過去問題集で確認をし、見直しをするというサイクルで学習することで、合格に至る実力を着実に身に着けることができます。
HIPSのインテリアコーディネーター講座の料金相場:300,000円
インテリアスクールHIPS(ヒップス)では、375,000円で「1次・2次対策本講座コース」を受講することができます。
(※HIPSより料金抜粋)
紹介してきた講座と比べるとかなり高価なプラン・コースですが、HIPSはインテリアコーディネーターの合格実績ナンバーワンの定評のあるスクールです。どうしても合格したい場合、HIPSを選んでおけば間違いないでしょう。
ユーキャン:59,000円
ハウジングエージェンシー:53,000円
プロカレッジ:47,300円
安い講座の相場:5万円
【講義付きの高価なコース】
日建学院:330,000円
HIPS:375,000円
高価な講座の相場:35万円
インテリアコーディネーター講座の料金比較まとめ
予備校/講座 | 講座の料金相場 | 講座の特徴 |
---|---|---|
ユーキャン | 59,000円 | 紙教材のみで送られてきて学習するタイプ 講義はついてきません |
ハウジングエージェンシー | 53,000円 | 紙教材での学習ですが、2次試験対策のためのDVDによる映像講義もついてくる 質問はメールで24時間受け付けており、何回でも質問することができる 就職サポートも用意されている |
産業能率大学 | 47,300円 | 標準学習期間は7ヶ月ですが、14か月在籍してサポートを受けることができる 電子書籍版のテキスト「eText」もついているので、スマホなどで外出先でも学習できる |
日建学院 | 330,000円 | 講義付きの講座 ポイントを理解しやすい映像講義がついている テキストで予習し、映像講義で学習し、過去問題集で確認をし、見直しするというサイクルで学習できる |
HIPS | 300,000円 | インテリアコーディネーターの合格実績ナンバーワン インテリア・住宅関連業界に精通した専任のアドバイザーが就職・転職をサポート 合格保証・振替受講制度・万全の質問体制による安心の受講サポート |
講座の費用を安く抑えたい人や地方に住んでいて通学する講座を受けられない方は通信学習がメインのユーキャンやハウジングエージェンシー、産業能率大学がお勧めです。
通学できる範囲に塾がある方やでどうしても合格したい方、独学での学習に限界を感じる方であれば通学講座がある日建学院やHIPSがお勧めです。
インテリアコーディネーターの費用を安くする方法
以上、インテリアコーディネーターの講座の料金相場について紹介してきました。これらの料金を安く済ませる方法について以下解説していきます。
独学を軸にして勉強する
インテリアコーディネーター試験、特に1次試験はマークシート形式ですので、出る範囲さえ押さえれば十分合格することができます。そこで、講座を受講しないで、独学で市販のテキスト・問題集で学習することも可能です。
2次試験については、独学のみでの突破はなかなか難しいですが、独学で突破不可能とまでは言えません。独学に自信がある方は、まずは市販のテキストで勉強してみるといいでしょう。
無料の問題サービスを利用する
WEB上にはインテリアコーディネーターの○×問題を無料で解けるサービスがあります。過去問を網羅しているようなサービスではなく、実力を試せる程度の簡単なサービスですが、せっかく無料で利用できるので活用しない手はありません。
なお、インテリアコーディネーター試験については、無料で観られる動画などのサービスはありません。講義を見たい場合には、高価なコースを受講するしかないのです。
教育訓練給付金を活用する
労働者として働いている方は、雇用保険の制度・教育訓練給付金を利用することができます。この制度を利用することで、受講料金の20%(最大10万円)を受給することができるのです。
ただし、講座が教育訓練給付金に対応している必要があります。対応しているかどうか必ず講座を選ぶ前に確認するようにしましょう。
インテリアコーディネーター試験の受験費用・概要
インテリアコーディネーター試験の受験概要、受験料、日程、科目等については社団法人インテリア産業協会のページに記載されています。
一次試験 試験日 2020年10月11日(日) 受験資格 年齢・性別・学歴・職業・経験は問いません。(ただし、出題・解答は日本語のみ) 受験地 北海道・岩手県・宮城県・群馬県・東京都・愛知県・石川県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・沖縄県の全12地域 ※最終的な受験会場は、受験票をご確認ください。
受験料 一次試験→二次試験受験:14,850円(税込)
※同一年度内に一次試験と二次試験の両方の受験を希望する方
※一次試験が不合格となった場合、二次試験を受験できません
※一次試験不合格の場合、受験料の一部返金はできません
一次試験のみ:11,550円(税込)
※一次試験に合格した場合でも、同一年度内の二次試験の受験申込はできません。受験申込期間 2020年7月20日(月)〜8月27日(木)まで
※二次試験の受験申込も同期間です。試験科目 学科(マークシートによる択一式) 試験時間(予定) 事前説明 12:15〜12:30(15分)、実施時間 12:30〜15:10(160分) 持ち込める筆記・
製図用具
について● 鉛筆またはシャープペンシル(硬度BまたはHB)
※万年筆・ボールペンは不可
● プラスチック製の消しゴム合格発表 今の時点では未定 二次試験 試験日 2020年12月6日(日) 受験資格 過去3年以内に一次試験に合格していること。その他は問いません。 受験地 北海道・岩手県・宮城県・群馬県・東京都・愛知県・石川県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・沖縄県の全12地域 ※最終的な受験会場は、受験票をご確認ください。
受験料 一次試験→二次試験受験:14,850円(税込)
※同一年度内に一次試験と二次試験の両方の受験を希望する方
※一次試験が不合格となった場合、二次試験を受験できません
※一次試験不合格の場合、受験料の一部返金はできません
二次試験のみ:11,550円(税込)
※免除制度対象者のみ受験申込期間 2020年7月20日(月)〜8月27日(木)まで
※二次試験の受験申込も同期間です。試験科目 プレゼンテーション・論文(記述式) 試験時間(予定) 事前説明 12:15〜12:30(15分)、実施時間 12:30〜15:30(180分) 持ち込める筆記・
製図用具
について● 鉛筆またはシャープペンシル(硬度は問わない。)
※万年筆・ボールペンは不可
● 色鉛筆(18色以内。色の選択は自由)
※ 軸(木や紙)に芯を通した色鉛筆に限る。全体が芯でできたもの等は不可
● プラスチック製の消しゴム
● 字消し板
● 直定規(30㎝以内)
● 三角スケール
● 三角定規
● 勾配定規
● コンパス
● ヘキサスケール(直定規と三角スケールの機能のみを持つもの)
● 型板(テンプレート)の円定規だけのもの(なお、一部に角度表示のあるものでも可)
● 製図用ブラシ(消しカスを周囲に散乱しないように注意してください)
● ミニ鉛筆削り(削りカスが散乱しないように注意してください)
※ 上記以外の型板(テンプレート)の使用はできません。
※ 受験票に記載する「試験当日の持ち物」等をご確認ください。
※ 当日、会場での筆記用具・製図用具の貸出は致しません。合格発表 今の時点では未定 (※社団法人インテリア産業協会より引用)
※新型コロナウイルスの影響により試験の中止や延期になる場合があります。
インテリアコーディネーターの受験料は、少し特殊な設定となっています。同一年度に一次試験と二次試験を受験したい場合、14,850円が受験料としてかかります。
一次試験のみを受験する場合、11,550円かかります。この方式を申し込んだ場合、一次試験に合格してもその年の二次試験は受験することができません。二次試験までの一発合格を目指している方は、14,850円のコースを申し込むと良いでしょう。
過去3年に一次試験に合格していると、二次試験を受験することができます。一次試験に前年度などに合格しており免除されていて二次試験だけを受験する場合には、11,550円の費用がかかります。
インテリアコーディネーター試験は、公益社団法人インテリア産業協会が実施している民間資格です。国家資格でない点には留意しておくといいでしょう。
受験資格は設けられておらず、誰でも受験することができます。
1次試験は10月に実施され、マークシートによる択一試験となっています。二次試験は、12月に実施され、記述式の論文試験とプレゼンテーション試験からなっています。
最終的な合格発表は今の時点では未定です。
詳細は社団法人インテリア産業協会で確認するようにしてください。
当記事監修、インテリアコーディーネーター神村さゆり様より合格のコツをアドバイス

受験生の皆様にアドバイスさせていただきます。
独学合格も夢ではない
インテリアコーディネーター講座をお調べになっている方には申し訳ないのですが、私は、インテリアコーディネーターの試験を完全に独学で勉強して合格しました。
もともと一級建築士の資格があるので、建築関係の分野は改めて勉強するわけでもなく、インテリアについての知識を手厚くするといったスタンスで合格しました。
予備知識もなく、新しいことに挑戦する方からするとスタート地点は違うかと思います。
それでも、巷に過去問題もあるし、詳しい解説書も市販されています。
「一冊の過去問題を解説とともに5回繰り返す」
これで一次試験は合格できるでしょう。
その根拠を説明します。
正確な合格ラインは公表されていませんが、正答率60~70%前後というのが過去のデータです。
例年の問題傾向を見ると過去の問題に類似、または改編したものが約8~9割。残りの1~2割が新規の問題や時事問題、今年の流行をベースにした問題です。
つまり、過去問題を完璧にすることで8割以上の得点を稼ぐことができるのです。
一次と二次では対策が違う
ところが、二次試験は勝手が違います。
マークシートで「正解」を求める一次試験と違い、採点者が採点します。論文と製図で、一字一句しっかりと読み、また、出題からずれていないかを確認し、製図に間違いがないかを精査します。
主観も入るかもしれませんが、それ以前に解答用紙に記載がなければ採点のしようがありません。試験時間は3時間と限られているので、時間内ですべてを仕上げなければなりません。まずは時間内に全てを完成させることを目標とします。
そして、論文は美文字でなくても読みやすい文字で書くことを心がけてください。
製図はやはり慣れが必要です。線のメリハリ、着色の濃淡は一朝一夕では難しいかと思います。こちらに関してはプロの客観的な目で見てもらうことをおすすめします。
スクールに通学するのが難しければ、知り合いのインテリアコーディネーターに添削をお願いするのもひとつの方法です。
受験は侮るな!全力で立ち向かおう
試験は1次と2次に分かれています。一次試験合格後でないと二次試験に進めないので、まずは一次突破を目標にしましょう。
私の経験ですが、前述したように、一次試験は過去問対策だけで突破しました。そして引き続き2次を受験することになったのですが、実は私、製図に慣れていたので、楽勝!と高を括って受験した結果が「不合格」でした。
私は試験に対し、なんの対策もしていなかったのです。試験問題の形式も、解答用紙の大きさも何も知らずに、根拠のない自信だけで受験しました。不合格なのは当たり前といえば当たり前でしょう。
次年度は二次試験のみでしたので、集中して対策しました。努力実って無事に合格ができたのです。
やはり試験は侮ると痛い目に合います。どんなに自信があっても手を抜くことなく、全力でやり切りましょう。
私の経験とアドバイスがお役に立てることをお祈りいたします。

受験生の皆様のお役に立てれば幸いです。
まとめ
以上、インテリアコーディネーターの講座の料金相場と、費用を安くする方法について紹介してきました。
講義がついていない安い講座の場合の相場は5万円ほど。講義がついている本格的なコースの場合35万円ほどが相場となっています。
安くする方法として、独学を軸に勉強する方法や、無料の問題サービスを利用する方法、教育訓練給付金を活用する方法などがあります。
インテリアコーディネーターの講座選びの参考になったのであれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。