弁護士依頼費用の相場、選び方をご紹介しています。
かつて弁護士会は、「弁護士報酬会規」というものを設定しており、それに基づいて弁護士の報酬・費用が決定されていました。現在では会規は撤廃されており、各弁護士が自由に料金・価格を設定できるようになっています。
しかし、現在でもこの報酬会規と同じ内容の「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」が公表されており、多く弁護士が、この報酬基準に基づいて料金を設定しています。そのため、弁護士費用の相場を知りたいと思ったときはこの報酬基準が参考になるのです。
この記事では、弁護士に依頼する費用の相場について紹介していきます。また、弁護士の選び方のポイントや、費用を安くする方法についても紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。

北海道大学法科大学院修了後、司法試験に合格。東京都内の企業法務系法律事務所で3年超勤務し、企業の裁判対応、契約書法務、知財法務などの案件に関わる。その後、外務省の推薦で国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)東京オフィスで2年間法務職員として勤務後、長崎市内で長崎国際法律事務所を開業。書籍多数。
◆公式サイト:https://nagasaki-international-lo.jp/
◆ブログ:https://be-who-you-are-to-pass-the-exam.blogspot.com/
◆著書:弁護士が教える中小企業・個人事業主のための上手な弁護士の「使い方」等、多数
弁護士に依頼する料金の相場
まずは、弁護士に依頼をする場合の費用・料金の相場についてご紹介していきます。
依頼する事案の種類によって大きく費用が変わってくるのが、弁護士料金の特徴です。
今回は、一般的な民事事件を弁護士に依頼する場合の料金相場についてご紹介したいと思います。
具体的には、依頼者が原告となって裁判を起こし、被告に対して金銭の支払を請求する事件を弁護士に依頼する場合の料金相場です。
このような一般民事事件の場合に相手方に請求する金額のことを訴額と呼びます。
この訴額に応じて弁護士に依頼する場合の料金を決めるのが一般的です。
報酬基準に基づき、着手金は訴額の8%、成功報酬(報酬金)は訴額の16%というのが弁護士の料金相場です。
着手金とは、事件の処理を弁護士に依頼する段階で弁護士に支払う必要のある料金で、訴訟に勝った負けたに関係なく発生する料金です。
一方、報酬金とは弁護士の事件処理が成功した場合にその成功の度合いに応じて発生する料金です。たとえば、裁判で勝訴して支払が認められた場合に報酬金が発生します。
着手金については訴額の8%が一般的な相場ですが、弁護士の事務所では着手金の最低金額を定めていることがよくあります。
着手金の最低金額には事務所ごと・弁護士ごとに一定の幅がありますが、10万円程度とされているケースが多いようです。
たとえば、訴額が100万円となる裁判を弁護士に依頼する場合、8%で計算して着手金は8万円となりますが、着手金の最低金額が10万円の事務所の場合、着手金は10万円となるということです。
訴額が150万円の場合、8%で計算すると着手金は12万円となります。この場合、着手金の最低金額を10万円と定めている事務所であっても8%で計算した金額(=12万円)がそれを超えていますから着手金は12万円となります。
これに対して、報酬金は先程書いたとおり成功の度合いに応じて算定されますから、事件を依頼する時点では具体的な金額が決まっていないという点に注意が必要です。
たとえば、訴額200万円の事件であっても、裁判で負けてしまってこちらの請求が認められなかった場合、得られた利益はゼロということになりますから報酬金は発生しません。
一方、こちらの請求が全て認められて200万円の支払を認める判決が出た場合、得られた利益200万円の16%、すなわち32万円が報酬金の相場となります。
また、裁判ではこちらの請求が全て認められる場合とまったく認められない場合だけでなく、請求金額の一部だけ認められるケースもあります。
これを一部認容判決と呼びますが、たとえば、200万円の支払を求めて裁判を起こしたところ、そのうちの150万円だけ請求が認められるといったケースがこれです。
この場合、請求が認められた150万円に基づいて報酬金が算定されることになるので、24万円が報酬金の相場となります。
着手金と報酬金は訴額が高くなるにつれてパーセンテージが小さく設定されるのが一般的です。
訴額が300万円以下の場合は上で書いたとおり着手金8%、報酬金16%ですが、300万円を超え3000万円以下の金額については着手金は5%、報酬金は10%で計算するのが一般的ですし、訴額が増えるほどこのパーセンテージは小さくなります。
なお、着手金、報酬金を含め、弁護士の料金には消費税が別途かかる点には注意してください。
このほか、弁護士に裁判対応を依頼する場合、裁判所に納める収入印紙代、郵便切手代などの実費もかかるため、依頼前に弁護士にしっかり確認しておく必要があります。
法律相談の相場は1時間1万円
弁護士に何かを依頼しようとする場合、まず法律相談をするのが通常です。
法律相談をする場合にかかる料金のことを法律相談料と呼びますが、この法律相談料の金額は、1時間1万円・30分5000円が相場となっています。
事務所によっては、初回の法律相談を無料に設定して、顧客を確保しようとしているところもあります。無料であっても、きちんとした法律相談を受けられるので、そういった事務所はおすすめできます。
なお、法律相談料についても別途消費税がかかるケースが一般的ですから有料の相談を受けるときは頭に入れておきましょう。
鴻和法律事務所の弁護士料金相場:着手金8%・報酬16%~(福岡市近郊)
福岡の鴻和法律事務所に民事事件を依頼する場合、、300万円以下の部分については着手金が8%・報酬金が16%となります。300万円を超え3000万円以下の部分は、着手金5%・報酬金が10%と少し安くなります。
民事事件の着手金及び報酬金 | ||
経済的利益の額 | 着手金 | 報酬金 |
300万円以下の部分 | 8% | 16% |
300万円を超え3000万円以下の部分 | 5% | 10% |
3000万円を超え3億円以下の部分 | 3% | 6% |
3億円を超える部分 | 2% | 4% |
鴻和法律事務所は常日頃から時代の変化に対応する為に、研究・勉強し、依頼者の目的達成の為の助言・法的サービスを提供してくれます。
初回相談は30分無料です。
事務所名 | 鴻和法律事務所 |
住所 |
〒810-0042
福岡市中央区赤坂1丁目15番33号 ダイアビル福岡赤坂401号 |
電話番号 | 092-726-2866 |
受付時間 | 8:30~17:30 |
定休日 | 土日も対応 |
料金 | 68,000円~ |
アクセス |
福岡市営地下鉄 赤坂駅より徒歩2分
|
公式HP | https://www.kowalaw.jp/ |
お問い合わせ先 |
しぶや総和法律事務所の弁護士料金相場:着手金8%・報酬金16%(東京近郊)
東京都渋谷区にあるしぶや総和法律事務所で民事事件を依頼した場合、300万円以下の訴額の場合、着手金が8%・報酬金が16%となります。300万円を超え3000万円以下の部分については着手金が5%・報酬金が10%となります。
通常の民事事件 | ||
経済的利益の額 | 着手金 | 報酬金 |
経済的利益が300万円以下の部分 | 経済的利益の8% | 16% |
300万円を超え3000万円以下の部分 | 経済的利益の5% | 10% |
3000万円を超え、3億円以下の部分 | 経済的利益の3% | 6% |
3億円の超える部分 | 経済的利益の2% | 4% |
しぶや総和法律事務所は顧客や取引先との紛争やトラブル、労働問題、倒産・廃業など企業の関わる様々な問題解決に強みを持ち、契約書の作成アドバイスを適切にしてくれます。
初回相談は1時間10,000円で行っています。
事務所名 | しぶや総和法律事務所 |
住所 |
〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂2-10-10世界堂ビル7階 |
電話番号 | 03-6416-1933 |
受付時間 | 平日9:30~17:30 |
定休日 | 土日祝日(予約により受付可) |
料金 | 着手金8%・報酬16%~ |
アクセス | 渋谷駅から徒歩5分 |
公式HP | https://www.sowa-law.com/ |
お問い合わせ先 |
堀 政哉法律事務所の弁護士料金相場:着手金8%・報酬金16%~(大阪市近郊)
大阪府大阪市にある堀 政哉法律事務所に民事事件を依頼する場合、300万円以下の部分については着手金が8%・報酬金が16%となります。300万円を超え3000万円以下の部分は、着手金5%・報酬金10%になります。
一般的な民事事件の弁護士費用(報酬) | ||
経済的利益の額 | 着手金 | 報酬金 |
~300万円 | 8% | 16% |
300万円~3000万円 | 5%+90,000円 |
10%+180,000円
|
3000万円~3億円 | 3%+690,000円 |
6%+1,380,000円
|
3億円~ | 2%+3,690,000円 |
4%+7,380,000円
|
労働省(現厚生労働省)出身の弁護士で残業代の不払いや不当解雇など労働問題に強みを持ち、問題解決の為に的確にアドバイスしてくれます。
初回相談は最初の30分間無料です。
事務所名 |
堀 政哉法律事務所
|
住所 |
〒530-0047
大阪市北区西天満4丁目7番1号 北ビル1号館203号室 |
電話番号 | 06-6360-7871 |
受付時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 土日祝 |
料金 |
着手金8%・報酬金16%~
|
アクセス |
大阪市営地下鉄御堂筋線淀屋橋駅から徒歩約9分
|
公式HP | |
お問い合わせ先 |
弁護士法人 アディーレ法律事務所の弁護士料金相場:着手金8%・報酬16%~(全国対応)
全国に事務所を構える、弁護士法人 アディーレ法律事務所に民事事件を依頼する場合、300万円以下の部分については着手金が8%・報酬金が16%となります。300万円を超え3000万円以下の部分は、着手金5%・報酬金10%になります。
(※弁護士法人 アディーレ法律事務所公式サイトより料金抜粋)
訴訟・調停・示談交渉 | ||
経済的利益の額 | 着手金 (税抜) |
成功報酬 (税抜) |
300万円以下 | 8%(最低10万円) | 16% |
300万円超3,000万円以下 | 5%+9万円 | 10%+18万円 |
3,000万円超3億円以下 | 3%+69万円 | 6%+138万円 |
3億円超 | 2%+369万円 | 4%+738万円 |
テレビCMでおなじみの有名法律事務所で、全国に事務所を構えています。
借金問題や交通事故、浮気・不倫、労働トラブル、B型肝炎、企業法務の問題は初回相談は無料。それ以外の法律問題の相談は30分4,528円です。
事務所名 | 弁護士法人 アディーレ法律事務所池袋本店 |
住所 | 〒170-6033 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 |
電話番号 | 0120-316-742 |
受付時間 | 9:00~22:00 |
定休日 | 土日祝も対応 |
料金 | 着手金2%・報酬金4%~ |
アクセス | 池袋駅東口から徒歩8分 |
公式HP | https://www.adire.jp/ |
お問い合わせ先 | https://www.adire.jp/contact/reservation.html |
ベリーベスト法律事務所の弁護士料金相場:着手金8%・報酬金16%~(全国対応)
全国に事務所を構えるベリーベスト法律事務所に民事事件を依頼する場合、300万円以下の部分については着手金が8%・報酬が16%となります。300万円以下の部分については着手金が8%・報酬金が16%となります。300万円を超え3000万円以下の部分は、着手金5%・報酬金10%になります。
民事事件の弁護士費用 | ||
経済的利益の額 | 着手金(税別) | 報酬金(税別) |
300万円以下の場合 | 8% | 16% |
300万円を超え、3,000万円以下の場合 | 5%+9万円 | 10%+18万円 |
3,000万円を超え、3億円以下の場合 | 3%+69万円 | 6%+138万円 |
3億円を超える場合 | 2%+369万円 | 4%+738万円 |
ベリーベスト法律事務所はこれまでに法律相談件数が70万件以上あり、国内41箇所に拠点をもっています。所属弁護士も220名以上在籍いる大手弁護士事務所です。
初回相談は30分5,000円です。
事務所名 | ベリーベスト法律事務所 東京オフィス |
住所 | 〒106-0032 東京都港区六本木1-8-7 MFPR六本木麻布台ビル11階 |
電話番号 | 0120-666-694 |
受付時間 | 平日9:30〜21:00 土日祝9:30〜18:00 |
定休日 | 365日受付 |
料金 | 着手金8%・報酬金16%~ |
アクセス | 東京メトロ南北線[六本木一丁目]2番出口より徒歩3分 |
公式HP | https://www.vbest.jp/ |
お問い合わせ先 | https://www.vbest.jp/inquiry/ |
弁護士の料金相場まとめ
弁護士の料金相場と弁護士事務所ごとの特徴を以下の表にまとめました。
事務所名 | 料金相場 | 特徴 |
鴻和法律事務所 | 着手金8%・報酬16%~ | 時代の変化に対応し、依頼者の目的達成の為の助言・法的サービスを提供してくれる |
しぶや総和法律事務所 | 着手金8%・報酬金16% | 企業の関わる問題解決に強み |
堀 政哉法律事務所 | 着手金8%・報酬金16%~ | 労働省(現厚生労働省)出身の弁護士で労働問題に強み |
弁護士法人 アディーレ法律事務所 | 着手金2%・報酬金4%~ | テレビCMでおなじみの有名法律事務所 全国に事務所を構えている |
ベリーベスト法律事務所 | 着手金8%・報酬金16%~ | 法律相談件数70万件以上 国内41拠点 所属弁護士220名以上 |
以上、福岡・東京・大阪と違う場所にある法律事務所の民事事件の報酬を見てきましたが、基本的には横並びの料金設定となっていることがよく分かったと思います。
どこの事務所も旧報酬規程を参考にして料金を決めているので、法律事務所による相場の違いは、さほど大きくないのが実情なのです。
弁護士の選び方
次に、弁護士の選び方のポイント・コツについて紹介していきます。
弁護士ドットコムで探す
「弁護士ドットコム」の弁護士検索サービスを利用すると、地域や得意分野ごとに弁護士を探すことができます。
全国で14000人以上の弁護士が、弁護士ドットコムにプロフィールなどを登録していますので、多数の弁護士の中から依頼したい事案に合った弁護士を探し出すことができます。自分の近所の弁護士を探すことができるのも、魅力の一つと言えるでしょう。
見積りを出してもらう
弁護士に依頼する際に気になるのが、費用・料金です。
ウェブサイトなどで料金の詳細を出してくれていれば比較しやすいのですが、詳細を掲載していない弁護士事務所が大半となっています。
ですから、費用・料金をもとに弁護士を探す場合には、実際に事件・事案に応じた見積りを出してもらう必要があります。
電話やメールなどで見積りを依頼して、料金を確認した上で弁護士を選ぶようにするといいでしょう。
上で説明したとおり、着手金や報酬金のパーセンテージについては横並びの傾向が強いものの、着手金の最低金額がいくらか、着手金・報酬金以外に日当など別途費用の負担があるか等、弁護士ごとに料金の細かい部分や計算方法が違う場合もあります。
そのため、リーズナブルに弁護士に依頼するためには何名かの弁護士から見積もりを出してもらって比較するとよいでしょう。
見積もりの比較のためには後で説明する比較サイトを利用するのも手です。
実績や何に強い弁護士なのかを把握する
弁護士といっても、それぞれ得意分野や経歴などが異なっています。どのような経歴で、どのような事案を担当して解決してきたのか、という情報は非常に重要となります。
弁護士を選ぶ際には、実績や得意分野などを確認した上で依頼するようにしましょう。
法律相談で、人となりや自分との相性を確認する
弁護士といっても人間ですから、依頼する側との相性などが問題となることもあります。
一旦依頼すると長い期間お付き合いすることの多い弁護士ですから、自分と相性がいい弁護士を選びたいですよね。
弁護士の人となりなどを知りたい場合、実際に会って話をするのが一番です。
そこで、有料・無料の法律相談を活用するといいでしょう。話をきちんと聞いてくれるのか、対応はぶっきらぼうではないか、など法律相談をする中で、さまざまなことを知ることができます。
法律相談の予約を申し込んだときのレスポンスの早さや相談後のフォローアップの有無なども弁護士や法律事務所のサービスの質を見極める上で役に立つ情報ですので注意して見てみてください。
弁護士の料金を安くする方法
以上、弁護士費用の相場や弁護士の選び方について紹介してきました。弁護士にかかる費用を安くする方法はないのでしょうか。以下では、弁護士料金を安くする方法について紹介していきます。
無料の法律相談を利用する
弁護士事務所や各地の弁護士会、役所などは、定期的に無料での法律相談を実施しています。
通常法律相談には、1時間1万円の費用がかかるので、それが無料で済むというのであれば活用しない手はありません。
事前に予約が必要な場合や対応できる事件の種類(たとえば借金問題、交通事故など)が決まっている場合もありますので、主催している団体にあらかじめ問い合わせをしておくといいでしょう。
法テラスの民事扶助制度を活用する
誰でも法的なトラブルの解決に必要な情報を受けられるようにするために設立されたのが「法テラス(日本司法支援センター)」です。
法テラスで「民事法律扶助制度」を活用すると、無料の法律相談と、弁護士に依頼する際の料金の立替えをしてくれます。
1.法テラスを利用した無料の法律相談
収入が一定額以下であること・紛争解決の見込みがあるものという2つの条件を満たせば法テラスで無料の法律相談を受けることができます。無料の法律相談は、1つの事案につき3回までとなっています。
なお、法テラスは事業を行っていない個人を支援対象としているため、会社や個人事業主(自営業者)の方のビジネス・商売に関する相談については法テラスを利用することができない点に注意が必要です。
2.法テラスによる費用の立替え
弁護士によるサービスを受けるためには、着手金・報酬金などさまざまな費用を払わなければなりません。
しかし、一定の条件を満たせば法テラスがこれらの弁護士費用を立て替えてくれます。
あくまで一時的な立替えなので毎月5,000円から分割で法テラスに支払をしていく必要があります。
とはいえ、法テラスを利用する場合の料金は一般的な法律事務所の料金相場よりも低めに算定されることが多いため、弁護士費用の捻出が難しい方にはうれしいサービスですよね。
比較サイトで一括見積りを取る
複数の弁護士に見積りを出してもらい、安い業者に任せるようにすると、費用を安くすることができます。
どの弁護士を選べば安くなるのかを知りたい場合、比較bizの一括見積りサービスが便利です。
見積りから相談まですべて無料で利用できるサービスですので、使わない手はありません。また、匿名で見積りの依頼をできるのも比較bizの魅力の一つです。
当記事監修、弁護士谷直樹様より弁護士の選び方についてアドバイス

谷 直樹様
弁護士への相談を検討されている方にアドバイスさせていただきます。
複数の弁護士に見積もりを取って比較すること
弁護士費用には確かに相場があります。
弁護士の料金は自由化されているものの、日弁連が定めていた旧報酬基準を参考に料金を決めている弁護士が多いためです。
とはいえ、実際に事件を依頼する場合、弁護士によって料金の計算方法が異なるケースもあります。
着手金や報酬金のパーセンテージは同じでも、たとえば、依頼者にどこまでの実費負担を求めるか、裁判所に出頭する際に日当が別途発生するか等、弁護士ごとに細かい部分に違いがあります。
そのため、大切なのは依頼前に複数の弁護士から見積もりを出してもらって比較すること。最初に相談した弁護士から出してもらった見積もりが適正かどうかということは他の弁護士と比較してみるとはっきりするでしょう。
弁護士費用をおさえて事件処理を弁護士に依頼したいのであれば複数の見積もりを取って比較してみることが大切です。
専門分野に強い弁護士に依頼する
料金以外にも弁護士に依頼する上で重要になるのは依頼しようとしている案件についてその弁護士が十分な専門知識を持っているかどうか。
インターネットで「離婚 弁護士」、「相続 弁護士」のようなキーワードで検索してみるのも手ですが、あまり効率的ではありません。
弁護士ドットコムなど、取扱分野で検索する弁護士を絞り込むことのできるサイトを利用すると効率的に求めている専門分野の弁護士を探すことができます。
特に、知的財産、インターネット、国際案件など専門性の高い法分野はどの弁護士でも対応できるというわけではありませんのでそれを得意とする弁護士を探すことが大切になってきます。
依頼前に弁護士との相性を見極める
一度正式に事件処理を依頼すると、弁護士との付き合いは長期に及ぶことが多々あります。
たとえば裁判対応であれば半年から1年近く、場合によってはそれ以上の期間、その弁護士とのやりとりを続ける必要が出てきます。
この場合、弁護士の能力や専門知識以上に重要になってくるのが弁護士の人となり、そして依頼者との相性です。
弁護士のサービスは決して安くありませんから満足のいく「買い物」になるように依頼前に弁護士がどういう人物かしっかり見極めることが大切です。
弁護士の人柄や相性を吟味する上で役に立つのは実際に弁護士と面談してみることです。これには依頼前に法律相談を受けてみるのが一番でしょう。
このとき、次のような点に注意して弁護士を見てみるとよいと思います。
- 相談予約を申し込んだ後のレスポンスが迅速かどうか
- 相談時に丁寧に説明してくれるかどうか
- 難解な法律用語をわかりやすく言い換えて説明してくれるかどうか
- 依頼者の話をじっくり親身になって聞いてくれるかどうか
- 事件の見通しについて具体的に説明してくれるかどうか
- 料金に関しての説明が明確かどうか
もし最初に相談した弁護士の受け答えの仕方に違和感を覚えたときは別の弁護士の相談も受けてみるとよいでしょう。
一度、法律相談を受けたとしてもその弁護士に事件処理を依頼しなければならない義務が生まれるわけではありません。
依頼前に何名かの弁護士と面談してその中から選ぶようにすることが弁護士選びで後悔しないポイントです。
弁護士の選び方については「弁護士が教える中小企業・個人事業主のための上手な弁護士の「使い方」」でも解説していますので、参考にしてください。

谷 直樹様
弁護士選びにお困りの皆様のお役に立てれば幸いです。
まとめ
以上、弁護士に依頼する際の料金相場や、弁護士の選び方・費用を安くする方法について紹介してきました。
弁護士の選び方には、弁護士ドットコムを使ったり、見積りを出してもらったり、経歴を調べたり、法律相談で人となりを探ったりするなどの方法があります。
弁護士費用を安くする方法としては、無料の法律相談を活用したり、法テラスの民事法律扶助制度を利用したり、一括見積りサービスを使ったりする方法があります。
弁護士を選ぶ際の参考になったのであれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
弁護士比較表
画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
名称 | 鴻和法律事務所 | しぶや総和法律事務所 | 堀 政哉法律事務所 | 弁護士法人 アディーレ法律事務所 | ベリーベスト法律事務所 |
料金相場 | 着手金8%・報酬16%~ | 着手金8%・報酬金16% | 着手金8%・報酬金16%~ | 着手金2%・報酬金4%~ | 着手金8%・報酬金16%~ |
初回相談 | 30分無料 | 1時間10,000円 | 最初の30分間無料 | 所定の法律トラブル以外の相談は30分4,528円 | 30分5000円 |
特徴 | 時代の変化に対応し、依頼者の目的達成の為の助言・法的サービスを提供してくれる | 企業の関わる問題解決に強み | 労働省(現厚生労働省)出身の弁護士で労働問題に強み | テレビCMでおなじみの有名法律事務所 全国に事務所を構えている |
法律相談件数70万件以上 国内41拠点 所属弁護士220名以上 |
対応地域 | 福岡 | 東京 | 大阪 | 全国 | 全国 |
関連記事
当サイトではその他、様々な弁護士・法律関連士業に依頼する場合の費用相場をまとめています。
「債務整理にかかる費用の相場と選び方・安くする方法」や「過払い金請求にかかる費用の相場と選び方と安くする方法」、「退職代行業者の料金相場、選び方、安く利用する方法」等。

また、士業関係に関する記事は他にもございますので参考にしてくださいね。